本格的な夏の暑さが続くと、「なんとなく食欲がない」「胃が重たい」「疲れが取れない」といった体調不良を感じる方が増えてきます。実はこうした不調の原因のひとつに、“胃バテ”があります。夏は気温の上昇や生活リズムの乱れ、食生活の偏りにより、胃腸の働きが弱まりやすい時期です。そこで今回は、夏に起こりやすい胃バテの原因と、その改善方法についてご紹介します。
胃バテとは?
胃バテとは、夏の暑さや冷たい飲み物・食べ物の摂取によって胃の機能が低下し、消化不良や食欲不振などの不調を起こす状態です。特に、エアコンの効いた室内と外の猛暑の繰り返しによる温度差は、自律神経を乱しやすく、それが胃の働きにも影響します。その結果、胃の動きが鈍くなり、食べたものがスムーズに消化されず、胃もたれやムカつき、だるさを感じることが増えるのです。
胃バテの主な原因
1.冷たいものの摂取過多
氷入りの飲み物、アイスクリーム、冷たい麺類などを頻繁に口にすることで、胃が冷え、血流も悪くなり、消化機能が低下します。
2.暴飲暴食・偏った食事
暑さで食事のバランスが崩れたり、冷たいもの中心の食生活になると、胃に負担がかかります。
3.自律神経の乱れ
冷房の効いた室内と外の気温差によるストレスで、自律神経が乱れ、胃の働きを調整する機能が低下します。
4.暑さによる寝不足・ストレス
暑さで寝苦しく、睡眠の質が下がると、体全体の回復力が落ち、胃の働きも悪くなります。また、夏特有のだるさやストレスも胃の不調の原因に。
胃バテ改善のポイント
胃バテを改善し、夏を快適に過ごすためには、日々の食事と生活習慣を少し意識するだけで効果があります。以下の方法をぜひ取り入れてみてください。
1.温かいものを積極的に摂る
冷たいものに偏りがちな夏こそ、温かいスープやお味噌汁、煮物などを意識的に取り入れましょう。胃を内側から温めることで、働きが整います。
2.消化の良い食材を選ぶ
豆腐、卵、白身魚、ささみ、うどんなど、胃に優しく消化の良い食材を中心に、少量ずつ回数を分けて食べるのがおすすめです。お粥や雑炊も胃が弱っているときに最適です。
3.胃に負担の少ない食べ方をする
よく噛んでゆっくり食べることで、胃の負担を軽減できます。また、冷たいものは常温に戻してから飲む・食べるなど、ちょっとした工夫も効果的です。寝る前の飲食は避け、食後すぐ横にならないように注意しましょう。
4.軽い運動と入浴で自律神経を整える
冷房に長時間あたると自律神経が乱れがちです。朝夕の軽いストレッチや散歩、ぬるめのお湯での半身浴は、自律神経のバランスを整え、胃の働きを助けます。シャワーだけで済ませず、できるだけ湯船に浸かる習慣も大切です。
まとめ
夏は体調を崩しやすい季節ですが、中でも胃の不調は放置すると全身の不調の原因になりかねません。冷たいものの摂取を控え、温かい食事と消化の良いメニュー、適度な運動と良質な睡眠を意識することで、胃の働きは回復します。少しの意識と工夫で、夏バテ知らずの体を目指しましょう。毎日のちょっとした心がけで、夏の不調を防ぎ、元気に過ごしましょう。